記事

715件の投稿

右から斉藤直樹、成河、松田慎也 / 撮影:宮川舞子 2作連続で米アカデミー賞作品賞候補になった「スリー・ビルボード」「イニシェリン島の精霊」の脚本・監督で知られ、今や英語圏を代表する映画作家として君臨するロンドン出身のアイルランド系イギリス人マーティン・マクドナー。彼がキャリア初期に発表した戯曲『ピローマン』が、東京・初台の新国立劇場で上演中である。演出は小川絵梨子。同劇場の芸術監督でもある彼女が、おそるべき猟奇性、情熱、狂気、死生観が乱反射するこの衝撃作を、今回どのように仕上げているか興味は尽...
講談社シネマクリエイターズラボ×ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 昨年、ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)2023で第1期受賞者が発表された「講談社シネマクリエイターズラボ」。1年間を経て完成した5作品がついに6月の映画祭でお披露目となった。さらに、アワードセレモニーでは第2期受賞者を発表。現在、絶賛制作中の3作品は2024年末までの完成を目指し、2025年から国内外の映画祭への出品を開始する。最終目標は米アカデミー賞短篇映...
累計発行部数180万部を突破したヤマシタトモコの人気コミックを、瀬田なつき監督が新垣結衣と早瀬憩を主演に迎えて映画化した「違国日記」のBlu-rayとDVDが、10月2日(水)に発売された。   「愛せるかどうかはわからない。でもわたしは、決してあなたを踏みにじらない」 ある日、目の前で両親を交通事故で亡くしてしまった15歳の朝(早瀬憩)。あまりに突然すぎて涙さえ流れず、呆然としたまま葬式に参列する朝に、「可哀そうに……」「あの子、たらい回しにされるんじゃないかしら?」と、親戚縁者たち...
「天城越え」 今月は、有名推理作家たちのミステリ映画が充実。松本清張原作の作品では、三村晴彦監督のデビュー作「天城越え」(83)に注目したい。昭和15年の伊豆。家出した少年が天城峠を越えたところで美しい娼婦と出会い、彼はその後心細くなって家に戻る。やがてその日、天城峠で殺人事件が起きたことが分かり、容疑者となった少年は、娼婦と被害者が一緒にいたと証言する。これによって娼婦は取り調べを受け、彼女は追いつめられていく。少年に優しく、そして哀しい印象を残す娼婦を演じた田中裕子の存在感が絶品。特に少年と...
妻の最後の願いを叶えるため、東京からイギリス湖水地方へと旅する家族を描いた、リリー・フランキー主演、パトリック・ディキンソン監督による日英合作のロードムービー「コットンテール」のBlu-rayが、10月2日に発売される。錦戸亮、木村多江、高梨臨が主人公を取り巻く家族を演じ、イギリスの美しい自然を背景に夫婦や家族の絆を映し出した、第18回ローマ国際映画祭の最優秀初長編作品賞に輝いた感動作だ。   リリー・フランキーが、亡き妻を愛する主人公を好演 主人公は60代の作家・大島兼三郎(リリー・...
いまや出会いの手段として広く普及した“マッチングアプリ”。そこで最愛の人や人生の伴侶を見つける人も多いが、見知らぬ人と出会うだけに、予測のつかないトラブルが起きる可能性がある。そんなマッチングアプリで狂気のストーカーと出会ったことから始まる、現代的な恐怖を描いた新感覚サスペンス・スリラー「マッチング」のBlu-rayとDVDが、9月20日(金)に発売された(レンタルは9月4日よりリリース中)。   「ラスト1秒、あなたの愛が反転する。」に偽りなしの衝撃作 アラサーのウェディングプランナ...
「サンダカン八番娼館 望郷」 知られざる歴史の断面にスポットを当てた3作品が登場する。「サンダカン八番娼館 望郷」(74)は、山崎朋子のベストセラーノンフィクションの映画化。原作は明治から大正にかけて、家が貧困なために日本から東南アジアへと売られ、現地で〝からゆきさん〞と呼ばれた娼婦たちの実情に迫ったもの。映画は栗原小巻扮する女性の近代史研究家・圭子が、田中絹代演じる元からゆきさんの老婆サキから、彼女の半生を聞き出すという形になっている。サキの回想によって語られる、人身売買されて見知らぬ国へ行っ...
出会いは光と影の両面をもたらす 小学6年生タクヤ(越山敬達)は野球もアイスホッケーも身が入らず、上達しない。彼は同じリンクでフィギュアの練習に打ちこむさくら(中西希亜良)の華麗な舞に心を奪われ、彼女の真似をして無心にフィギュアのステップを試みては転倒する。不純な動機から入ったにせよ、何かに打ちこむ心性を持ちうるかどうか。そんなタクヤを発見し、フィギュアの世界へ導く荒川コーチ(池松壮亮)の情熱が心を打つ。若年世代にとって出会いがいかに大切であるかを痛感させる存在だ。 奥山大史監督は前作「僕は神様が...
2024年3月からMBS/TBSドラマイズム枠で放送され、ダンス&ボーカルグループ「THE RAMPAGE」のパフォーマーとしても活動する俳優・長谷川慎(まこと)と、モデルやフォトグラファーとしてもマルチに活動する俳優・古屋呂敏(ろびん)が、初共演&地上波ドラマ初W主演で挑んだオトナのBLドラマ『恋をするなら二度目が上等』のBlu-ray&DVD BOXが、9月4日に発売された。 本作は、2018年から2022年まで「Chara Selection」(徳間書店)で連載された、漫画家・木下けい子に...
映画「月」は、2016年に起きた相模原障害者施設殺傷事件に着想を得て生み出された辺見庸の同名小説が原作。辺見の本の愛読者であり、『月』の文庫本に解説も寄稿していた石井裕也監督が、「新聞記者」や「空白」などを手掛けてきたスターサンズの故・河村光庸プロデューサーのオファーを受け、「これは撮らなければならない映画だ」と覚悟を決め、「あえての大規模公開」を想定し、物語を再構築。原作にはない「不要不急で生産性のない」表現活動に身を投じるオリジナルキャラクターをメインに据え、宮沢りえ、オダギリジョー、磯村勇...