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『モテキ』から7年。この間、常に新作を待望され、いずれもその期待に応えてきた大根仁の長篇第5作は、韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』のリメイク。何をやっても「定評のある」大根は、人々の記憶にも新しいヒット映画をどのように見せてくれるのか。 ―オリジナルの公開当時、劇場に3回見に行ったそうですね。なぜですか? すごく面白いと思った映画は、仕事として、何度も見に行くようにしているんです。1回目は普通の観客として見ているので、2回目で脚本、撮影、照明、編集、音楽などを確認する。3回目は「なんでこんなに...
『ROMA/ローマ』の衝撃、Netflixは「映画体験」を変えるのか? ついにこの時がきたか―多くの映画ファンはそう思ったかも知れない。 Netflixオリジナル作品『ROMA/ローマ』のヴェネチア国際映画祭での金獅子賞受賞、そして米国アカデミー賞での作品賞をはじめとする10部門ノミネートである。 映画雑誌『キネマ旬報』4月上旬号では「壁を越えて『ROMA/ローマ』とNetflixの衝撃」と題して表紙・巻頭特集をおこなった。いまも波紋を広げている『ROMA/ローマ』を軸にNetflixの現在を伝...
『きみの鳥はうたえる』で2018年度キネマ旬報ベスト・テン第3位に輝いた三宅唱監督が、刺激的な試みを続ける山口情報芸術センターの杉原永純プロデューサーと組み、映画未経験の中高生たちと撮った、待望の最新作、到着! 三宅唱[監督・脚本]×三浦哲哉[映画研究者]対談 ―『ワイルドツアー』を一言でいうと〈幸福な映画〉。地下の試写室を出たら、ひときわホクホク顔で足取り軽く階段を駆け上がってゆくひとがいるんですよ。よく見ると映画研究者の三浦哲哉氏(笑)。三浦氏には三宅唱監督の前作『きみの鳥はうたえる』特集で...
<不定期連載2>まだ知られてない樹木希林の魅力 『キネマ旬報』1964年9月上旬号、特集・最近の新人女優「新進女優名鑑」より 「いちばん幼かった頃のこと」 (『いつも心に樹木希林 ひとりの役者の咲きざま、死にざま』より) 3月1日に発表された『第42回 日本アカデミー賞』で最優秀助演女優賞を受賞し、私たちの記憶だけでなく記録にもますます名を残し続けている樹木希林さん。その生きざまや口にしてきた言葉は、世の人を惹きつけ魅了しているが、どのような家庭環境でどのように育ってきたのかは案外知られていない...
短篇ながら、北は岩手・盛岡、南は大分・別府まで17館で拡大公開したのが、LGBTをテーマにした『カランコエの花』(39分)だ。短篇映画は新人監督の登竜門だが、劇場公開でここまで広がったのは異例。本作は2017年、LGBT映画の祭典「第26回レインボー・リール東京」のグランプリをはじめ、国内13冠を達成。2018年7月、東京・新宿のK’s cinema で、1日1回の1週間限定公開され、連日満席に。さらに、観客たちがSNSで“カランコエの花の上映を止めるな”と作品の素晴らしさを拡散した。 『カラン...
『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』 ◎3月15日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamura ル・シネマほか全国にて (c)2018 FOCUS FEATURES LLC. ALL RIGHTS RESERVED 英国は女王の時代に栄える――それほど英国の歴史に詳しくなくても、この言いまわしは耳にしたことがあるだろう。ここで言う女王とはまさしく“ゴールデン・エイジ”を築いたエリザベスI世に、先年まで最長の在位期間を誇ったヴィクトリア女王、そして今なお現役として女王の職務に忠実なエ...
強い女性を演じさせたら、戸田恵梨香は抜群の威力を発揮する。オフの時に見せるきりりとした眼差しや、はっきりとした物言いも関係しているが、演技に関して言えば、表に見せていた強さを維持できず、その端正な表情が綻んだときの内なる弱さをきちんと演じられるから、強い女の陰影が深まるのだと思う。2018年は日本映画の興行収入第一位となった『劇場版 コード・ブルー ―ドクターヘリ緊急救命―』での緋山美帆子役、そして若年性アルツハイマーの医師を演じたテレビドラマ『大恋愛〜僕を忘れる君と』での演技で社会的な反響を呼...
<不定期連載1>まだ知られてない樹木希林の魅力 『いつも心に樹木希林 ひとりの役者の咲きざま、死にざま』より その死にざまにより、なおいっそう鮮やかにその像を私たちの記憶に刻印した樹木希林さんが、名エッセイストであったということをご存知の方は案外、少ないかもしれない。 本書『いつも心に樹木希林 ひとりの役者の咲きざま、死にざま』に再録した連載エッセイ〈樹木希林のあだダ花の咲かせかた〉では、見事な書き手としての希林さんを知ることができる。 希林さんが連載したのは現代評論社から出ていた月刊誌『現代の...
出版社の陰謀!?原作者が語る『翔んで埼玉』の誕生秘話! 「埼玉県民にはそこらへんの草でも食わせておけ!」「埼玉なんて言ってるだけで口が埼玉になるわ!」……過激なセリフが飛び交う、埼玉dis(叩き)が魅力のギャグマンガ『翔んで埼玉』が、発表から30余年を経てついに実写映画化。都会と地方の間で引き裂かれる埼玉版『ロミオとジュリエット』に、映画オリジナルで愛と革命のエピソードがたっぷりと加わったギャグ・アクション大作となった。麗しき高校生二人に、二階堂ふみとGACKTが初共演。伝説の埼玉県人に京本政樹...
特別対談:麻倉怜士(オーディオ・ビジュアル評論家)×樋口真嗣(映画監督) ブルーレイを進化させた「Ultra HD Blu-ray」(以下、UHD)が2016年に登場してから丸2年。現在、300タイトル以上が揃い、市場規模も順調に推移している。新作はもちろん、昨年末には製作50周年を記念し新たにプリントされた70ミリフィルムを基に製作された『2001年宇宙の旅』UHD版がリリースされ話題になるなど、強力なビッグタイトル、画質力・音質力・作品力の高い作品が市場を牽引している。 そこで、自身も『シン...