難病の息子がいる親友一家の日々を記録。安楽涼監督「ライフテープ」
「追い風」「夢半ば」の安楽涼監督が、難病の息子がいる親友一家の日々を記録したドキュメンタリー「ライフテープ」が、3月28日(土)よりユーロスペースほか全国で順次公開される。メインビジュアル、特報映像、制作者のメッセージ、著名人のコメントが到着した。

朱香と隆一には、生まれたばかりの息子・珀久がいる。3人と猫のフィガロの暮らしには笑顔が絶えない。珀久は約12万人に1人という〈メンケス病〉を抱えている。出産から診断までの日記には、現実をなんとか受け止めようとするふたりの切実な言葉が綴られていた。「あのときは、支えがお互いしかなかったよね」。そして家族は、珀久の喉の切開手術という決断のときを迎えようとしていた。
「たとえ短い時間だったとしても、幸せに暮らしている俺ら家族を撮ってほしい」。隆一の声に対し、親友として、作家として何ができるのか。安楽監督は自らに問いながら、記録を続けた──。
座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル2025コンペ部門で審査員の大島新が惚れ込み、盟友の前田亜紀と共にプロデューサーを買って出た本作。フェスティバルでの上映版を再編集し、このたび劇場公開する。
〈メッセージ〉
親友の隆一を久々に遊びに誘ったはずの電話で、彼の息子がメンケス病になった事を伝えてくれました。
ネットで調べても情報が僅かにしか出てこない。当然のように何もできない。それでも、初めて会いに行った日、こちらの心配なんて関係なく超楽しそうに家族3人は遊んでいました。
この幸せを映画にしよう、友人として一緒にいよう。そう思って撮り始めました。
目を離せない大変な日々だって楽しんでる3人を尊敬しています。公開して、沢山の人が3人に出会ってくれたら嬉しいです。
──安楽涼(監督)
長くドキュメンタリーに携わってきたが、「難病」は苦手だった。とりわけそれが子どもの場合、観ていてあまりに痛ましいから。そして「感動」は、もっと苦手だった。時にそれはあざとく、押しつけがましいから。
しかし『ライフテープ』は、まったく違った。私はこの難病の子を持つ夫婦の姿に、はげしく感動した。隆一さんと朱香さん、なんて素敵な人たちだろう。そして二人の思いに応えた安楽さん、人としても映像作家としても、最高にイケてるよ。これはポップな若者たちの、愛と友情の物語。ドキュメンタリー映画の世界に、新しい風が吹いた。
──大島新(プロデューサー)
2025年2月、座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバルで審査員をしている大島さんが興奮気味に電話をかけてきた。「すごい掘り出し物がある!これを劇場公開する手伝いをしたい、ぜひ観てみて!」それがこの『ライフテープ』だった。大島さんがあまりに褒めちぎるので観る前から期待値のハードルをかなり上げられてしまって、いかがなものかと思ったけれど、観ていて途中から泣いてしまった。この愛おしい日々の記録が多くの人に届きますように。
──前田亜紀(プロデューサー)
〈コメント〉
夫と妻と息子と猫。全員が揃って幸福が完成するパズルのような一家。
その幸福は目に見えない。けれどカメラはその形ないものを真っ直ぐに捉え続ける。なんて愛おしい眺めだろうか。
彼らならこの先もずっと大丈夫。根拠はないけれど、この映画を観た後じゃそう言い切りたくもなる。
──ISO(ライター)
安楽さんの映画を見ると、カメラに温もりを感じます。今回の映画でもカメラは、隆一さんの家族の目となり耳となり当たり前のようにそばにいる。安楽さんの眼差しがその時の家族にはきっと必要だった。『ライフテープ』は愛と魂が記録されている映画だと思います。
──大川景子(映画編集)
「このふたりならきっと幸せにしてくれる」天使が選んだのは、初めて親になる、不器用だけど必死で前を向くパパとママがいる家。これは、希望のライフテープだ。
──木村昴(声優)
人類がどうして散歩をしてきたのか、この映画を見てわかった気がする。コメントでそれをどうにか説明できたらと、繰り返し見てる。
そのたびに笑って終えてしまう。もう考えなくていいかもしれない。この映画を見たら写ってるから、その理由を私が書けなくていい。
──杉田協士(映画監督)
「ライフテープ」
出演:隆一、朱香、珀久、フィガロ
監督・撮影・編集:安楽涼
プロデューサー:大島新、前田亜紀
音楽:RYUICHI(EP「LIFE TAPE」より)
製作:すねかじりSTUDIO 制作協力:ネツゲン 配給:東風
2025年/101分/日本/DCP
©『ライフテープ』製作委員会
公式サイト:https://lifetapefilm.jp/
