報道写真家・桑原史成に迫る韓国発ドキュメンタリー「100万カットの記憶」
水俣からソウル、ハノイ、平壌まで、60年以上にわたり数々の現場を記録してきた報道写真家・桑原史成の生きざまを追った韓国発ドキュメンタリー「100万カットの記憶」が、9月よりポレポレ東中野ほか全国で順次公開される。

1962年に水俣を撮影した作品で、報道写真家としてデビューした桑原。政治、公害、分断といった主題に向き合い続け、2014年には土門拳賞を受賞している。活動は国内にとどまらず、1964年には日韓国交正常化前夜の韓国に渡り、市井の人々を克明に記録。その写真群が、のちの代表作『水俣・韓国・ベトナム』(晩聲社/1982)などに結実した。以降も桑原は南北朝鮮の双方を訪れて分断国家の現実を写し続け、韓国でも高く評価されている。
本作は、桑原の長年のパートナーである和子ら縁ある人々のインタビューを交え、桑原の実像に迫ったもの。高齢となった彼が、健康状態を心配される中でまた韓国を訪れようとする理由とは──?
製作・監督を務めたのは「ムルスム(水の息)」(2016)、「プルスム(炎の息)」(2019)のドキュメンタリー作家コ・ヒヨン。同氏は「日本の観客に桑原先生の精神や姿勢、そしてこれまであまり知られることのなかった写真を伝えることができる良い機会になって本当に嬉しいです。桑原先生への恩返しができたような気持ちです」とコメントしている。

「100万カットの記憶」
監督:コ・ヒヨン 出演:桑原史成、桑原和子
2025/韓国映画/日本語・韓国語/DCP/98分
原題:사진의 얼굴 英題:A Portrait of Photography
製作:A SoomBe Production 配給:スモモ
