幕末の歴史的事件の内幕を福田雄一が新解釈した映画 「新解釈・幕末伝」
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コメディ界屈指のヒットメーカー福田雄一監督が、現在大ヒット公開中の最新作「SAKAMOTO DAYS」の前に劇場公開監督映画20本目となる「新解釈・幕末伝」。福田組の常連、ムロツヨシと佐藤二朗を初のW主演に据えた本作のBlu-ray&DVDが、6月10日(水)に発売される(レンタル同時リリース)。豪華版Blu-rayには各種の映像特典が収録されており、福田演出の秘密が分かるメイキングや、16年以上に渡って共に歩んできた福田&ムロ&佐藤の本作に込めた熱い想いを語る座談会などから大事な作品であることが伝わってくる。
幕末の英雄たちはこんな人だったのかもしれないという福田流の新たな視点

「新解釈・幕末伝」は、約150年前の江戸時代末期から明治時代初期にかけて日本の歴史が大きく動いた“幕末”を、福田監督ならではの斬新な視点で解釈した歴史コメディ。福田監督は2020年にも『三國志』を独自の解釈で描いた「新解釈・三國志」を大ヒットさせている。幕末を新解釈した本作では、ムロツヨシ演じる坂本龍馬と、佐藤二朗演じる西郷隆盛を中心に、様々な幕末の英雄や偉人たちが登場。薩長同盟や大政奉還など、幕末の歴史的事件の一場面を切り取り、その現場では実はこんな喜劇のようなことが起きていたのかもしれないという福田流の笑いを交えた歴史解釈を通して、坂本龍馬や西郷隆盛ら“新時代を創った男たちは本当に英雄だったのか?”“本当はこんな人だったのかもしれない”といった新たな視点を提示している。
劇中で描かれる歴史的事件は、1853年のペリーの黒船来航の翌年に吉田松陰が黒船に密航しようとした事件から始まり、対立関係にあった薩摩藩の西郷隆盛と長州藩の木戸孝允(桂小五郎)が坂本龍馬の仲介で1866年に結んだ『薩長同盟』、その同盟締結を見届けた龍馬が長州藩の護衛・三吉慎蔵と共に宿泊していた寺田屋で襲撃された1866年の『寺田屋事件』、龍馬が1867年に考案したとされる新国家体制のための8か条の幕末の基本政治方針『船中八策』、江戸幕府第15代将軍の徳川慶喜が政権を明治天皇へ返上し、約260年続いた江戸幕府が終焉を迎えた『大政奉還』などなど。市村正親扮する歴史学者・小石川二郎を語り部に、歴史的事件の一場面を切り取り、知られざるその内幕を描いていく。
本作で扱われた歴史的事件自体は事実だが、劇中で描かれる内幕のエピソードは、あくまで福田流解釈の真偽不明のフィクション。とはいえ、今や歴史的偉人となった人々も最初から英雄だったわけではなく、現代の自分たちと変わらない普通の人間だったはずといった福田監督の視点は、歴史的偉人たちを身近に感じさせ、現代社会にも深く繋がる日本の歴史を笑いながら楽しく興味をもったり、学べるようになっている。
ムロツヨシ&佐藤二朗&山田孝之が全力で演じた『薩長同盟』シーンの裏側

そして本作の大きな見どころとなるのが、劇中の歴史的偉人たちを演じる豪華キャスト陣の競演。俳優たちに愛される福田監督だからこそ集まった福田組の常連俳優陣に、初参加となる俳優たちも加わり、豪華キャスト陣が全力で喜劇に挑んでいる。今回の企画の発端は、ムロツヨシと福田監督がコロナ禍を経て久々に会食できた際に、ムロから「僕で一本つくってくれませんか?」とお願いされた福田監督が「(佐藤)二朗さんと2人の主演でつくろう!」と即座に応え、ムロから「2人で福田組を背負わせてもらえませんか?」と伝えられた佐藤も快諾したことから始まったという。そうして、福田が2009年に初めて監督・脚本を務めた映画「大洗にも星はふるなり」から最新作「SAKAMOTO DAYS」まで全21作の映画のうち20作に出演しているムロと佐藤がW主演し、福田組らしさ全開で坂本龍馬を演じるムロと、福田組らしさを封印して西郷隆盛を演じた佐藤という二人が、対照的な芝居を見せている。
さらに、「大洗にも星はふるなり」や「50回目のファーストキス」(2018)などの映画とテレビドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズ(2011、2012、2016)などに主演した山田孝之が、長州藩の桂小五郎(木戸孝允)を演じている。福田組を16年以上支えてきたムロ・佐藤・山田の3人は、映画・ドラマ・舞台で福田作品に数多く出演しているものの、同じシーンで本格的に共演するのは久々。今回は特に『薩長同盟』の場面で、脚本上で約38ページの1シーンを3人だけで約35分演じきっており、大きな見せ場となっている。豪華版Blu-rayの映像特典にはこの撮影の裏側が明かされており、ムロ・佐藤・山田の3人が福田から撮影前の脚本の読み合わせを禁止されたことや、自分たちだけの1シーンが延々と続く脚本と撮影に、「読んでも読んでも終わらない」「正直、撮影が怖かった」「どうやって撮るの?」「プレッシャーでした」といった本音を漏らしつつも、3日間をかけて「怖いながらも楽しんだ」「充実感があった」と語る撮影現場の様子やコメントが収められている。

その他のキャスト陣も、福田組の常連俳優としては、土佐藩の後藤象二郎役に賀来賢人、土佐勤王党の岡田以蔵役に岩田剛典、徳川家最後の将軍・徳川慶喜役に勝地涼、新撰組の土方歳三役に松山ケンイチ、龍馬の盟友・三吉慎蔵役に染谷将太、志士たちを育てた教育者・吉田松陰役に高橋克実、薩摩藩の大久保利通役に矢本悠馬らが出演するほか、福田演出舞台への出演経験はあるが福田監督の映像作品は初出演となる渡部篤郎が勝海舟役を演じている。さらに福田組初出演キャストとして、坂本龍馬の妻・おりょう役に広瀬アリス、新撰組の沖田総司役に倉悠貴、新撰組の近藤勇役に小手伸也、茶屋店員のくノ一役に山下美月、語り部となる歴史学者・小石川二郎役に市村正親ら、新鮮な顔ぶれも参加。彼ら豪華キャスト陣が全力でテンションの高い喜劇に挑む姿は、福田監督作品でしか見られないような弾けっぷりも楽しく、見どころとなっている。
福田組の喜劇のつくり方の核心にも触れた貴重な映像特典

豪華版Blu-rayには、封入特典としてカラーブックレットと、映像特典を収録した特典ディスクが付属する。その映像特典の『Making of 新解釈・幕末伝』では、福田流演出術の一端を垣間見ることができる。一見アドリブのような芝居や台詞も、その大半が福田の演出や脚本によるもので、例えばクールで陰のある役柄で表現されることの多い人斬り以蔵役を演じる岩田剛典に、自ら実演してテンションの高いエキセントリックな以蔵の芝居を演出し、弾けた全力の芝居を引き出している。また、新鮮な芝居やリアクションを引き出すためにも、通常の撮影現場では、段取りやテストなどのリハーサルを重ねた上で本番の撮影に進むが、福田組では段取りで撮影手順や役者の動きが確認できたら、テストを飛ばしてすぐに本番のカメラを回すことも多い様子が分かる。
その進行の速さには福田組初参加の小手伸也が「これが福田組なんだ……」と本番直前に心の声を漏らしたり、「こんなにあっという間に本番(のカメラを)回すんだ」「(共演者同士の)芝居の力加減も分からなかったから、結果的に全力の芝居を筋肉痛になるほど一生懸命やった」「福田組の洗礼を受けた」とコメントするなど、笑いの絶えない明るい現場ではあるものの、役者同士が本気の芝居をぶつけ合い、役者それぞれがどんな面白い芝居を見せてくれるのかと福田監督に試されているような緊張感も漂っていることが伝わってくる。さらには、おりょう役の広瀬アリスが、福田監督に現場で何度も「素晴らしい!」と絶賛されるコメディエンヌぶりを発揮し、全身タイツで熱演する姿なども収められている。
ムロ・佐藤・福田の3人だけで語る『スペシャルトーク「ボクらの喜劇」』、3人に加え、広瀬アリス、松山ケンイチ、勝地涼、倉悠貴、小手伸也、渡部篤郎、山田孝之らのキャストも一堂に揃って語り合った『ムロツヨシ&佐藤二朗の"新解釈プレミアムトーク"』と『完成披露試写会-幕末プレミア-』、ムロ&佐藤&広瀬&山田が登壇した『新解釈決起会見』、ムロ&佐藤&広瀬&山田&福田監督が登壇した『初日舞台挨拶』などでは、企画の成り立ちから撮影現場での裏話や、本作に込めた熱い想いが語られている。

ムロ・佐藤・福田の3人だけで語る『スペシャルトーク「ボクらの喜劇」』では、3人が初めて組んだ「大洗にも星はふるなり」の現場を振り返ったり、今回の映画の劇中で良いことも悪いことも「まあまあまあ」と言いながらコミュ力だけで難局を乗り切って生きる坂本龍馬はムロそのものであることを語りあったりしている。また、人を笑わすのは難しいからこそ、そのために一生懸命に演じた熱量や汗が隠しきれなかったシーンが、本作にはたくさんあることなどを明かし、福田組における喜劇の核心にも触れている。福田監督はその笑いのための努力やこだわりを、「今までは絶対に言わなかったし、福田組では隠してきたけれど、今回は一生懸命に何かを頑張っている奴が結果的に面白いし笑えるという喜劇なので、“ちゃんと汗をかいて頑張りました”と初めて隠さずに言っていく覚悟がある」と語り、さらには「ファンを裏切るかもしれないけれど、『勇者ヨシヒコ』シリーズで佐藤が演じた仏の台詞や芝居はアドリブではない」「福田組はそういう笑いの作り方をずっとしてきた」と、包み隠さず手の内を明かしている。
この映画の発起人的なムロは随所で本作に込めた熱い想いを語り、今回は抑えた芝居で作品の土台を支えた佐藤は多くの言葉を語り合わずとも阿吽の呼吸で芝居ができたムロや福田の現場への信頼や喜びなどを語る。他にも、『クランクアップコメント集』や、映画館で流すために撮り下ろされたオリジナルのマナー広告“幕末流劇場マナー”も含む『予告編&SPOT集』なども収録されており、充実した映像特典を見た後に本編を再度見直すと、福田監督が込めた熱い想いや、豪華俳優陣の熱演をより堪能することができるだろう。
文=天本伸一郎 制作=キネマ旬報社・山田
「新解釈・幕末伝」
●6月10日(水)Blu-ray&DVD発売(レンタルDVD同時リリース)
▶Blu-ray&DVDの詳細情報はこちら
●豪華版Blu-ray 価格: 8,580円(税込)
【ディスク】<2枚>※本編+特典映像
★特典映像★
・Making of 新解釈・幕末伝
・クランクアップコメント集
・ムロツヨシ&佐藤二朗の"新解釈プレミアムトーク"
・スペシャルトーク「ボクらの喜劇」
・「新解釈決起会見」
・「完成披露試写会-幕末プレミア-」
・「初日舞台挨拶」
・予告編&SPOT集
★封入特典★
・カラーブックレット
●DVD 価格:5,280円(税込)
【ディスク】<1枚>※本編
★封入特典★
キャラクター紹介リーフレット
●DVDスタンダード・エディション 価格:4,180円(税込)
【ディスク】<1枚>※本編
●2025年/日本/ 119分
●監督・脚本:福田雄一
●主題歌:「龍」福山雅治(アミューズ/Polydor Records)
●キャスト:
ムロツヨシ 佐藤二朗
広瀬アリス 岩田剛典 矢本悠馬 / 松山ケンイチ
染谷将太 勝地涼 倉悠貴 山下美月 / 賀来賢人
小手伸也 高橋克実/ 市村正親(語り部)
渡部篤郎 山田孝之
●発売・販売元:VAP
©2025 映画「新解釈・幕末伝」製作委員会
