クロード・シャブロル傑作選第2弾、中原昌也ら著名人のコメント到着

サスペンス・ミステリーの巨匠クロード・シャブロルの「ヴィオレット・ノジエール」(1978)、「ベティ」(1992)、「沈黙の女」(1995)を上映する〈クロード・シャブロル傑作選 vol.2〉が、8月28日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA、シネマリス、Morc阿佐ヶ谷ほか全国で順次開催される。著名人のコメントが到着した。

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「ヴィオレット・ノジエール」

中原昌也(ミュージシャン・文筆家) ※「沈黙の女」へのコメント
全然盛り上がらないし、裸も出てこない暗黒映画。
でも、そんなめちゃくちゃ暗いところが好きです。
いいことが起きない映画なので、観終わったあと何か美味しいものでも食いに行ってください。

ヴィヴィアン佐藤(アーティスト、ドラァグクイーン)
シャブロル日本未公開含む本三作品は、女たちの剥き出しの欲望の噴出を目撃する。
しかし、その奥の皮膚の下には蜷局(とぐろ)を巻く黒々とした欲望の本質そのものが横たわっている。カントの「物自体」やサドの個々の快楽の向こう側にあるおぞましい表象され得ない欲望というものがある。
ブルジョワ終焉の裂け目から零れ落ちた女たちは、様々な犯罪や悪徳に手を染める。そしてその奥にある一向に満たされない欲望そのものに取り憑かれている。いやむしろ欲望そのものに勇敢に向き合っている。
後戻り出来ない欲望に加速し忠実に生きる女たちのなんとエレガントでエロティクなことか!

オートモアイ(アーティスト) ※「ベティ」へのコメント
光と影、愛と憎しみはオセロのような表裏一体ではない。境界は曖昧に滲み、互いを侵食し合いながらグラデーションをつくる。
『ベティ』は、そんな神話的な迷宮を彷徨う。痛みや傷は形を持たない。だからこそ、物語だけがそれに触れることができる。

後藤護(暗黒綺想家) ※「ヴィオレット・ノジエール」へのコメント
自らの手を血で汚すことなく、遅効性のある毒殺は、相手が苦しみぬくさまを余裕しゃくしゃくと見下ろす構図含めて、どこか貴族的でエレガントな殺人法に思われる。しかし、『ヴィオレット・ノジエール』の少女娼婦による両親毒殺シーンは、優雅を切り捨てグロテスクの方向に突き抜けている。毒殺後、少女は嘔吐したのち、父親の死体の横で、母親が焼き上げたチキンを淡々と貪り食うのだ! 彼女がシュルレアリストたちにダーク・ミューズとして愛された理由も分かる、「黒いユーモア」の容赦なき暴発である。

真魚八重子(映画評論家)
黒で身を包んだ不良少女ヴィオレット、うつろに水槽を覗き込んで微笑むベティ、秘密を抱え窮地に立つソフィー。
三者ともにクールでありながら、内面は窺い知れぬうちに感情が沸き立ち、犯罪や裏切りへ一気呵成に突っ走る。
それはあくまでも無表情に、冷ややかに。シャブロルの女たちが罪を犯すときの、口を噤み淡々とした仕草でことを成し遂げる、その厳粛さに引き込まれて、我々は共犯者となるのだ。

〈クロード・シャブロル傑作選 vol.2〉

「ヴィオレット・ノジエール」© 1977 – Filmel Production / Edition René Chateau.
「ベティ」©︎MK2
「沈黙の女」©︎MK2
提供:マーメイドフィルム
配給:コピアポア・フィルム
宣伝:マーメイドフィルム、VALERIA
後援:在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本
公式サイト:claudechabrol2026.jp

クロード・シャブロル傑作選第2弾、「ヴィオレット・ノジエール」「ベティ」「沈黙の女」を上映

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