2019年 第93回 キネマ旬報ベスト・テン発表 日本映画ベスト・テン 第1位 「火口のふたり」 第2位 「半世界」 第3位 「宮本から君へ」 第4位 「よこがお」 第5位 「蜜蜂と遠雷」 第6位 「さよならくちびる」 第7位 「ひとよ」 第8位 「愛がなんだ」 第9位 「嵐電」 第10位 「旅のおわり世界のはじまり」 外国映画ベスト・テン 第1位 「ジョーカー」 第2位 ...
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「こっちも世界なんだよ」-映画「半世界」 「半世界」とは、言い得て妙なタイトルだ。戦前に活躍した写真家、小石清が1940年に催した写真展の名前で、監督の阪本順治は、数年前の再展示を見てこの言葉、そして内容に感銘を受けたそうだ。小石は日中戦争の従軍カメラマンとして中国に渡るが、そこで撮った写真は『象と鳩』など、日常を切り取ったものばかりだった。 全世界に対する、半世界。半分の世界というより、マクロに対するミクロのような、狭い入り口を通り抜けた向こう側にある世界のような、そして人生の半分のような。映...
『半世界』で炭焼き職人の高村紘を演じた、稲垣吾郎。公開は『クソ野郎と美しき世界』(2018年)が先だったが、撮影はこちらが先行していた。独立後初めての映画で、映画主演も『笑の大学』(2004年)以来、久しぶり。美しく優雅な男性や、エキセントリックな役を演じることが多かった稲垣だが、『半世界』では土にまみれ、灰にまみれ、日常にあくせくする中年男性としてそこに存在している。映画俳優として新たな地平に立った彼が、いま見据えるものとは? 主演でしか味わえないこと 阪本順治監督はこの作品をスター映画と考え...
