【演劇情報】本日5/20、初日開幕! 2025/2026シーズン フルオーディション企画第8弾 『エンドゲーム』
小川絵梨子芸術監督 最終シーズンのフルオーディション企画は、満を持して自らが演出! 挑むのは、ノーベル賞作家サミュエル・ベケットの傑作『エンドゲーム』 !「終焉」のときを待つ登場人物たち…、人間とは、生きること、とは──

本日5月20日(水)に『エンドゲーム』が開幕いたしました。本公演は、小川絵梨子芸術監督が就任以来取り組んできた、すべての出演者をオーディションで決定・上演するフルオーディション企画の第8弾。自身の任期最後となる本企画で、自ら演出も担う小川が選んだのは、1957年の初演から半世紀以上を経てもなお世界中で上演され続けている、サミュエル・ベケットの傑作『エンドゲーム』。 終末的な状況下で、どこにも行けない、行けなくなった4人の登場人物の、絶望的に繰り返される日常を描いた不条理劇で、作者であるベケットが「自分の作品の中で最も嫌いじゃない作品」と評したことでも知られている。
タイトルの「エンドゲーム」はチェスの終盤戦を意味しており、駒が少なくなり逃げ場のない状況を示唆しています。登場人物たちは、出口のない部屋の中で、ただ終わりを待ち続けているのか、それとも――。
公演は新国立劇場 小劇場にて5月31日(日)まで。お見逃しなく!
『エンドゲーム』初日開幕コメント
小川絵梨子(演出/新国立劇場 演劇芸術監督)
本日、『エンドゲーム』の幕が開きます。オーディションに参加して下さった方々、キャスト・スタッフの方々、そして何より劇場に来て下さる皆様に心より感謝申し上げます。また8年間、本企画にご参加くださった方々に改めまして深く御礼申し上げます。プレビュー公演にお越しくださった皆さま、本当にありがとうございました。とても貴重なご意見・ご感想をたくさん頂きました。一語一語大切に拝読し、作品に反映させて頂いた所が多くございます。皆さまのご反応とご意見は我々の宝物です。本当にありがとうございました。作品を楽しんで頂けましたら幸いです。何卒宜しくお願い申し上げます。
近江谷太朗(ハム役)
いよいよ初日を迎えます。ほぼほぼ1年前、合格発表があり顔合わせをした最高なチームでじっくり丁寧に時間をかけて作ってきました。作品の奥深さを知りわかってきた気になっていたら突き放されたりと、未だに苦労してもがいてますが、プレビュー公演で楽しんでくださってる空気を感じて、この作品はお客さんと一緒にその空間にいることをより感じることで完成されるものなのではないかと思いました。今まさに観て欲しい作品です。
佐藤直子(ネル役)
私たちの大冒険、「エンドゲーム」のお稽古は、時に穴に落ちてしまったり。でも、みんなで勇気を持って乗り越えきました。さあ、いよいよ本番です。最後まで前を向いて、いざ進めです。劇場でぜひご一緒に冒険へ‼︎
田中英樹(ナッグ役)
プレビュー公演を経て、『エンドゲーム』、いよいよ、初日を迎えました。一年前のオーディションから今日まで、演出・小川絵梨子さんと共に、全員で、この世界を、もがいてもがいて求めて来ました。一行一行を丁寧に丁寧に読み解き、重ねて来ました。ゆっくりと確実に終わりに向かうこの一刻一刻を、我々が「どう生きようとしているか」をどうぞ見届けてください。そんでもって、ベケット先生の「リズム」を心ゆくまで楽しんでください。
中山求一郎(クロヴ役)
日々、演出の小川絵梨子さんから、ギフトのような言葉を授かりながら、一筋縄ではないベケット戯曲と、濃厚に向き合う稽古を重ねてきました。"他者とどう関わるか""それでも関わり続けることを選ぶ"これらは僕がこの稽古期間で改めて学んだ、 かけがえのないことでした。一生の財産のような時間でした。2026年現在の世界を生きるお客さまに、どう作品を受け取って頂けるのか、とても楽しみです。
多面的に、直感的に観て下さることを祈ります。岡室先生の翻訳の力も相まって、ベケット入門としても最適な公演になる筈だと信じています。また、今回のフルオーディションのような役者への機会創出の場が、もっともっと広がって根付いていくことを、切に願います。初日を迎えられたことに、 多大な感謝の気持ちでいっぱいです。 本当に、ありがとうございます。
座組み一同、心より、誠心誠意、 お待ちしております。
公演情報
『エンドゲーム』
【公演日程】2026年5月20日(水)~31日(日)
【会場】新国立劇場 小劇場
【作】サミュエル・ベケット
【翻訳】岡室美奈子
【演出】小川絵梨子
【出演】近江谷太朗 佐藤直子 田中英樹 中山求一郎
≪あらすじ≫
家具のない室内。舞台奥に小さな窓が二つ。カーテンは閉じている。壁際にはバケツが二つ、並んで置いてある。古ぼけたシーツを被って車椅子にかけている盲目のハム。もうひとり、クロヴが不自由な足取りで室内をウロついている。どうやら主従関係のようだ。二人はとりとめのない会話を続け、ハムは常にクロヴに文句を言い、怒鳴り散らし、イライラしている。クロヴはたまに外を覗いたりもするのだが、見えるのは殺伐とした風景。お互い、そんな日常に絶望しうんざりしていた。やがて退屈しのぎにハムが、バケツの中の人間に話しかける。中にいたのは彼の父親らしい。そしてもうひとりは......。
