2025年の日本映画界を代表する超大作「宝島」—— 画面から迸る熱量に圧倒される3時間11分

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アメリカ統治下の沖縄を舞台に、自由を求めた若者たちの友情と葛藤を描いた直木賞受賞小説を、総製作費25億円をかけた圧倒的スケールで映画化した、総尺3時間11分の超大作「宝島」のBlu-ray&DVDが9月2日(水)にリリースされる。画面から迸る熱量に圧倒される、心を揺さぶるエンタメ大作である本作は、「国宝」とも肩を並べるような2025年の日本映画界を代表する作品の一つで、絶対に見逃して欲しくない作品だ。また、豪華版BOXには、劇中当時の沖縄を徹底再現した撮影現場の様子が窺える貴重なメイキングや、キャスト陣の熱い想いが語られた公開記念特番など、2時間30分超えの映像特典も収録されている。

2度の撮影延期を経て6年越しの映画化!

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真藤順丈の原作『宝島』(講談社)は、審査委員から満場一致で選ばれた第160回直木賞をはじめ、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞の三冠に輝いた話題作。完成した映画に原作者の真藤は、「素晴らしい。なんとも豊かな映画体験だった」「長尺に叙事詩はまぎれもなく日本映画の壮挙だ」と絶賛の言葉を寄せている。

監督を務めたのは、「るろうに剣心」シリーズなどの大友啓史。大友監督はNHK在籍時に沖縄を舞台にした連続テレビ小説『ちゅらさん』シリーズ(01~04)の演出を務めて以降、返還前の沖縄を描きたいと長年思い続けていた中、2018年に発表されたこの原作小説に出会い、2019年から映画化企画を始動。当初は2021年にクランクインを予定していたが、コロナ禍の影響で撮影を2度延期するも映画化を諦めず、2024年2月にようやくクランクインにこぎ着けた。

キャスト陣は、中心人物となる4人を妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太が務め、魂を込めた熱演を見せる。主演の妻夫木は、沖縄のコザの町が舞台だった2006年の主演映画「涙そうそう」でお世話になった現地の人々と今も交流が深く、同じコザの町を舞台にした本作には運命的なものを感じ、さらに2度の撮影延期を経ても諦めなかった大友監督には、一緒に心中する覚悟だとの並々ならぬ決意を伝えたほど、強い想いを持って参加したという。さらに、塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、尚玄、木幡竜、奥野瑛太、ピエール瀧、栄莉弥らが共演する。

1952年から1970年にかけてのアメリカ統治下だった沖縄の約20年を描く

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1952年、アメリカ統治下の沖縄では、米軍基地に忍び込んで食料品や日用品などの物資を奪い、生活の糧にしたり住民らに分け与える≪戦果アギヤー≫がいた。そこにはリーダーであり英雄的存在のオン(永山瑛太)を中心に、親友のグスク(妻夫木聡)、オンの弟のレイ(窪田正孝)、オンの恋人のヤマコ(広瀬すず)ら、戦災孤児だった若者たちが数多くいた。しかしある襲撃の夜、米軍に見つかった彼らは散り散りに逃げることになり、レイは逮捕され、オンは消息を絶ってしまう……。

それから6年後。残された幼馴染3人は、それぞれ別の道を歩んでいた。グスクは刑事、ヤマコは教師、レイは出所後にヤクザとなり、それぞれの立場からオンを探し続けていた。オンの行方を米軍も追う中、アメリカに支配され、本土からも見捨てられ、戦後ずっと抑圧され続けてきた沖縄では、何も思い通りにならない現実に住民たちのやり場のない怒りが募っていく。そして1970年のある事件を機に、抑えていた感情がアメリカと本土に向けて爆発する……。

本作の舞台は、1952年から1970年にかけてのアメリカ統治下の沖縄。1952年の沖縄は、国内最大の激しい地上戦で20万人以上が犠牲となった沖縄戦の傷跡も生々しく残る終戦から7年後。コザ暴動が起きた1970年は、1972年の沖縄返還の直前で、沖縄がベトナム戦争(1955~1975)で米軍の出撃と補給の拠点となっていた時期でもある。その歴史的事実を背景に、主人公のグスク、そしてヤマコとレイの幼馴染3人が、英雄オンはなぜ突然消えたのか、彼の行方をそれぞれに探すミステリー的な物語と、アメリカ統治下の混沌とした時代を懸命に生きた若者たちの青春と革命の物語が展開する。

沖縄の過去を通して現代の沖縄と日本そのものに繋がる問題も描いた物語

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当時の沖縄を限りなくリアルに再現した中で、俳優たちが見せる迫真の演技は、圧倒的な迫力と熱量があり、ひと時も目が離せない濃密な3時間11分となっている。物語が面白いことはもちろんだが、この作品はストーリーを追うよりも、こだわり抜いた映像と登場人物たちの人生を見つめて体感する作品ともいえる。鑑賞後にはある人生や事件を“目撃”した、“スゴイ映画を見た”というような感慨が深い。スタッフやキャストが魂を込めて作り上げた渾身の作品であることも画面からヒシヒシと伝わり、その胸を熱くする感動はとにかく多くの人に見てもらいたいという衝動にも駆られた。

そんな本作から迸る熱は、とにかく見てもらえれば感じられるはずだが、本作の物語に込められた切実な思いは、沖縄の歴史や現状を知っていると、より深く理解できる。敗戦後、本土から切り離されてアメリカ占領下となった沖縄は、強制的に奪われた土地にアメリカ軍の基地が作られ、駐留する米兵による事件や事故が多発して社会問題化していたが、米軍関係者の裁判権は日本になく、地元民から大きな反発を受けていた。戦争の傷跡も癒えない中、米軍物資を奪う≪戦果アギヤー≫、アメリカ兵を襲う≪アメリカー狩り≫、アメリカ軍用機の墜落事故、米兵による地元民の殺人事件など、劇中で描かれる事件や事故も実際に起きており、基地反対のデモなど反米の機運が高まっていた。

その一方で、米軍公認店≪Aサイン≫制度など米兵を相手にした飲食店や娯楽産業で生計を立て、米軍の恩恵を受ける人々や街など沖縄独自の経済圏も生まれており、混沌とした時代だった。さらにはベトナム戦争とも深く絡み合っていた時代であることなど、当時の時代背景を知っていると、より深く理解できる作品だ。また、本作で描かれたアメリカ統治下の負の歴史や問題が、本土復帰して50年以上たった今でも解決していないことにも気づくと、「宝島」という作品が過去を描いた作品ではないことや、いま作られた意味、いま見るべき作品であることもわかってくる。本作以外にも沖縄を描いた映画やドラマは数多くあり、併せて見ると多面的にそれぞれの作品をより深く理解できる。沖縄の問題は日本そのものが抱えている問題であることが、沖縄を描いたそれぞれ作品から浮かび上がってくるし、本作からも気付くはずだ。

当時の沖縄を徹底再現した撮影現場の裏側や監督・キャストの込めた熱い想いが窺える2時間30分超えの映像特典

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本作の豪華版BOXには、本編Blu-rayに加え、多彩な映像特典を収録したDVDも付属。映像特典は、メイキング、公開記念特番、各種イベントなどを2時間30分以上収録している。

『メイキング-Behind the scenes of 宝島-』では、沖縄で約2カ月のロケ撮影を経て、茨城県の廃校、和歌山県南紀白浜の周辺や旧空港跡地、東京の東宝スタジオなどで、2024年2月上旬から6月上旬まで行われた約4カ月に及ぶ撮影現場の様子を覗き見ることができる。本作はあまりにも美術やセットがリアルで、大人数を動員したシーンも多く、どうやって撮ったのかと気になるシーンばかりのため、その撮影の裏側は興味深い。デモシーンでは雨のための順延もあり沖縄で約400人のエキストラを2日間も集め、コザ暴動のシーンも計1週間にわたって毎日400~500人のエキストラを集め、それらの総数は延べ5000人にも及んだという。膨大な数のエキストラは、人数を集める難しさはもちろん、当時の衣裳やメイクを施す必要があることから、手間も製作費も負担が大きい。コザ暴動のシーンが巨大なセット内で撮影されていたことが分かったり、米軍基地のフェンスのシーンを実際の基地のフェンス業者が数十メートルものフェンスのロケセットを造って撮影していたり、各シーンで国内外から集めた貴重なクラシックカーを横転させたり壊したりもしていて、数々の撮影の裏側やこだわりの一端を垣間見られる。

また、沖縄出身の俳優が、妻夫木や広瀬など他の俳優たちとセリフ合わせをしたり、沖縄ことばの台詞回しのアドバイスをしている姿なども見受けられ、感情的なセリフやアクション的な芝居も多い窪田に関しては、動きの中での一言でも方言指導が入っていたりと、沖縄の言葉で感情を乗せて演じる難しさも窺える。また、長回しの撮影や何度もテイクを重ねて粘るタフな撮影も多い大友監督の現場の様子も収められている。リアルに徹底再現された米軍機の小学校墜落事故現場のシーンでは、大友監督が何度もテイク数を重ねて粘って撮る理由を「実際に見ていないものや自身が体験していない事件を映像化するのはすごく怖いことなので、簡単に満足してはいけない」と、キャスト陣に説明している様子も見られる。大規模なエキストラを動員したシーンでも、そのシーンで表現したいことを、自ら走り回って当時の人々の想いや背景と共に説明し、それを理解した上で演じてほしいと、細かい動きよりも感情が乗った本気の生きた芝居をエキストラ一人一人にまで求めていることが分かる。

さらに、妻夫木聡&広瀬すず&窪田正孝らが撮影小道具や衣裳や場面写真を見ながら撮影現場を振り返るミニ特番や、妻夫木&広瀬&窪田&永山瑛太&塚本晋也&中村蒼&瀧内公美&栄莉弥ら主要キャスト8人が語り合う番組などの公開記念特番、そして、主要キャストに加え大友監督も揃った東京プレミアイベントや初日舞台挨拶などの各種イベントでも、妻夫木が座長として現場を牽引したことや本作に込めた熱い想いなど、様々な貴重な話が語られている。そんな2時間30分超えの映像特典も含め、リリースされるソフトで本作の魅力をたっぷりと堪能してほしい。

文=天本伸一郎 制作=キネマ旬報社・制作部(山田)

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「宝島」

●9月2日(水)Blu-ray&DVD発売(レンタルDVD同時リリース)
▶Blu-ray&DVDの詳細情報はこちら

●豪華版BOX(本編Blu-ray&特典DVD) 価格: 7,480円(税込)
【ディスク】<2枚>※本編+特典映像(162分)
★特典映像★
・メイキング-Behind the scenes of 宝島-
・東京プレミアイベント
〈登壇者〉妻夫木 聡 広瀬すず 窪田正孝 永山瑛太
塚本晋也 中村蒼 瀧内公美 栄莉弥 尚玄 木幡竜 奥野瑛太 村田秀亮 デリック・ドーバー 大友啓史監督
・初日舞台挨拶
〈登壇者〉妻夫木 聡 広瀬すず 窪田正孝 永山瑛太 栄莉弥 光路 大友啓史監督
・公開記念ミニ特番
〈出演者〉妻夫木 聡 広瀬すず 窪田正孝 村田秀亮
・公開記念!たぎる!本音トークスペシャル
〈出演者〉妻夫木 聡 広瀬すず 窪田正孝 永山瑛太 塚本晋也 中村蒼 瀧内公美 栄莉弥
★封入特典★
・蛇腹カードセット(4面8P)

●通常版(DVD) 価格:4,180円(税込)
【ディスク】<1枚>※本編

●2025年/日本/ 191分
●原作:真藤順丈『宝島』(講談社文庫)
●監督:大友啓史
●脚本:高田 亮 大友啓史 大浦光太
●音楽:佐藤直紀

●キャスト:
妻夫木 聡
広瀬すず 窪田正孝
中村 蒼 瀧内公美/尚玄 木幡 竜 奥野瑛太 村田秀亮 デリック・ドーバー ピエール瀧 栄莉弥
塚本晋也/永山瑛太

●発売・販売元:VAP
©真藤順丈/講談社 ©2025「宝島」製作委員会

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